***

「ハナさん、腰の具合はどう?
血圧ちょっと高めだよ?
お漬け物少し控えてね?」


あれから、私は離島勤務の希望を出して四月に三年の勤務で離島に渡った。

はるとは…大翔とキスをした翌日に正直に前日にあったこと、大翔とキスをしたことを話して別れ話をした。

はるは

「彼を忘れるために俺を利用して構わない。

愛美が誰を好きかなんて初めて会ったときからわかってた。

でも愛美にとってのはるとは彼だけなんだよな…。

俺のことははじめから最後まではるととは呼んでくれなかったよな」

と寂しそうに笑っていた。

「こんな日が来るような気がして付き合っても愛美にはキス以上手が出せなかった。

でもさ、また会える気がするんだ。

なんでだろうな?

今は別れるけど必ずまた会えるよ俺たち。

偶然が重なるともはやそれは偶然じゃなくて必然なんだよ。

出会うべきして出会うんだ。

俺は愛美が好きだよ。

また恋に落ちる音を耳にするから、必ず」

ぎゅっと抱き締めて私に優しく口付けを落としたはるは切ない顔をして笑っていた。

そんなはるの顔に泣きそうになったが、私の我が儘を聞いてくれたはるに
「ありがとう」

と頑張って笑顔を作り私たちの付き合いに終わりをつけた。