すっかり目が覚めてしまった。



私の本当の気持ちを聞いて欲しいと思う。



「真弥さん、私だっても不安だらけなの。10年先考えたら、私は40才で聖夜は28才。でも、怖がって聖夜と付き合っても楽しくない。遠い未来なんてどうでもいい。今一緒にいれたらいいなって思ってる」



心から本当にそう思ってるから。



聖夜と楽しい時間を過ごしたい。



何年か先に別れる事になったとしても、今はそんな事考えられないし。


難しく考えるのは、好きではない。



おかしな自信があって、聖夜は私にベタ惚れだから、浮気の心配は感じられないんだけど。



こんな考えは、もしかして甘いのかな。



人を信じられなくなったら、おしまいでしょ。



浮気されたら、私には魅力がなかっただけ。


聖夜を攻められないと思う。



私は単純なんです。



だけど、浮気されたら即別れるつもり。



たとえ、聖夜が離れて行っても聖夜を攻めたりはしない。



それぐらいの覚悟がないと、恋愛なんて出来ないです。



「私はもっと軽く考えていた。店長の事を誤解してたみたい。お金持ちのお嬢さんの我が儘で、聖夜を振り回してると思ったから、店長にひどい事言ってごめんなさい。」



百合ちゃんが分かってくれた事が嬉しい。



「私は聖夜が見た目いいから、彼氏にしたかっただけで、イケメンの彼氏を連れていたら、注目してもらえると思ったの。」



若い時はみんな同じだと思う。



イケメンの彼氏を連れていたら、自慢出来るし。



「百合ちゃん、若い時はみんな同じ様なもので、たくさん恋をして自分を磨いて、いい女にならなきゃね。」



佳奈ちゃんが頷いていた。



百合ちゃんが聖夜に謝った。



「今までごめんなさい。」



「百合、次はいい恋をしろよ。」



私まで泣けてきた。



「何で美莉が泣くの。」


涙腺が弱いんだから、もう、ほって置いてよね。


聖夜が私の頭を優しくなぜた。



聖夜は、そうやって私を甘やかすんだから。


聖夜ありがとう。



私は幸せです。


本当に遠い未来なんて、どうでもいいや。


今がこんなに幸せなんだから。