泊まりなんて絶対許さないって、父さんに顔してるし。



まだ付き合ってる訳でないから、簡単にそういう事出来るタイプじゃありませんとか、言おうとしてるだろ。



「私の気持ちが決まってないのに、泊まりは駄目だからね。」



「美莉は泊まる=Hとか思ってるんじゃないだろうな。」



顔を真っ赤にして、恥ずかしそうにしてる姿が可愛くてたまらない。



「まだ片付け残ってるから、それが終わるのに時間かかるし、泊めてもらおうと思っただけ。」



《今日は無理でも近いうちにそうなるつもりでいるけどな。》


《心の声が聞こえたら、マジヤバいな。》



恥ずかしそうにしてる美莉を見るのは楽しい。



からかうと顔を真っ赤にして怒る美莉を、抱き締めたくなった。



抱き締めして、キスしたら多分怒ると思うけど、この気持ちは止められない。


美莉を構うのが楽しくて、高校生にでもなった気分。



美莉、やっぱおまえは最高。


ずっと一緒にいたいよ。



人混みが苦手な美莉は俺が出した手を握りしめて歩いているが、俺は心臓の音が聞こえてしまわないかと、必死に平然を装っていた。



美莉、それ以上近寄らないでくれ。



俺の理性がもたない。



上目遣いをするなよ。



キスするぞ。


はぁ、高校生のガキかよ、俺は。


こんな気持ちになったことがなかったから、新鮮でたまらない。