恋も仕事も本当に充実していて、聖夜のお父さんも週一でお店に来てくれていた。


宅配は兄と兄の友達が主にやってるので、利用客も増え、コンビニまで足を運んでくれるお客様もいる。


聖夜とは喧嘩をすることもなく、休みも二人で出かけたり、楽しく過ごしてるし。


聖夜に習い、カレーや簡単な料理も出来るようになった。


掃除と洗濯も頑張ってるつもり。


いつでもお嫁に行ける?


行く先がないか。


まぁ、考えるのは止めておこう。


「こんにちは。」


お店の前を掃除をしてたら、可愛い高校生に声をかけられた。


「こんにちは。」


バイト希望なのかな。


「天野聖夜君はいますか。ここでバイトしてると聞いたので。」


聖夜の知りあい。


「今、休憩中だから、呼んで来ますね。」


「聖夜に元カノが来たと伝えて下さい。」


元カノ。


あ、聖夜が今年まで高校生だった事を忘れていた。


こんな可愛い彼女がいただなんて、知らなかったと言うか。


教えてもらってないよ。


もしかして、言えなかったとか。


こら、聖夜白状しなさい。


彼女を店の前に置き去りにして、聖夜がいる事務所に飛び込んだ。