それから放課後まで、美奈はずっと保健室にいた。


相当ショックだったようで、昼ご飯も食べる事ができないでいた。


「美奈、送って帰ろうか?」


放課後になり、美奈の鞄を封建室まで持って来てあたしは言った。


美奈の顔色はまだ悪く、とても1人で帰れそうにはない。


「ううん。あたしもみんなと一緒に行く」


美奈は慌ててベッドから起き上がり、そう言った。


「一緒に行くって、館下先生のところに?」


「うん」


美奈は力強くうなずく。


「でも……」


あたしは保健室の外で待っている知樹と直弘の2人に視線を送った。


「あたしなら大丈夫だよ。それに、どうしてこんなことになっているのか、ちゃんと知りたい」


美奈がそう言っている所で、直弘が保健室に入って来た。


「美奈。そんな青ざめた顔でなに言ってるんだよ」


「直弘! あたしだって知る権利があるでしょう?」


美奈は必死に食い下がっている。