親友の音に、背中を押されてこれから向かう先。



それは…。


「蘭ちゃん?」


…大好きな、先輩のもと。






私、宇城蘭は、今までまともな恋愛のひとつもした事がなかった。


小さい頃からずっと蝶よ花よと育てられてきて。

音がいなかったら、これまでの人生、すごくつまらなかったと思う。


「蘭は、もっと自由にしていいのよ?」


自己主張があまりなく、言われるがままの私に心配してお母さんがそう言ってくるほど。


正直、流されてる方が楽だし。

そんな風に考えてる私に、いつも音は「蘭は、もっと自分を出しなよ!」と、言ってきた。


…けど、そのまま変われず過ごし、高校生になった。



音の、今の彼氏さんである天野会長の親友として、ー朔斗先輩に出会った。


朔斗先輩は、噂どおりのプレイボーイで。