それからいつの通りの1日を終えたあたしは1人で家に戻ってきていた。


「ただいま」


そう声をかけてリビングへ向かうと、すでに幼稚園から戻っていたエマが1人でお人形遊びをしているのが目に入った。


隣のキッチンからは夕飯を作る音が聞こえて来る。


「ただいまエマ~。幼稚園はどうだった?」


1人遊びをしているエマを後ろから抱きしめて聞いた。


家に戻ってすぐに妹に癒されるあたし。


「まぁまぁだったよ」


お人形遊びを辞めずにそう答えるエマに「まぁまぁって……。楽しかった?」と、更に質問を続けた。


今まではどれだけ短い返事でも『楽しかった!』とか『今日は転んだ!』とか言っていたのに、なんだか曖昧な返事なのが気になった。


「なぶり殺してやる!」


不意に言われた言葉にあたしは動きを止めていた。


目を丸くしてエマを見つめる。


「え……?」


今聞いた言葉が信じられなくて、エマの前に回り込んだ。