大和先輩のお礼の騒動が一件落着してから数日が過ぎたある日。


「ご飯食べたあとって眠たくなるよね」

「そう、ですね」

「こういう日はひなたぼっこしたいなぁ」


うーん、と背伸びをしてベンチにゴロンと寝転がる先輩。

そして、数秒後。


「あ、でもこれ 寝心地悪い」


頭をさすりながら起き上がるその表情は、なんだかムスッとしていて先輩の表情豊かさに思わず、ふふっと、笑ってしまった。


「ちょっと春香ちゃん」


───ハッ。今、笑っちゃった……。

ど、どうしよう。怒られる…!?

なにか弁解した方がいいよね……?


「あ、あの…」

焦るわたしとは裏腹に先輩は、なぜか、わたしに向かって“おいでおいで”と手招きする。


「──?」

「いいから早く」


と、また“おいでおいで”をする先輩。