急いで部屋を出て、向かった先はあの公園。

まだ、ブランコに座っているアイツ。

白い息を吐きながら項垂れていた。

「まだいたの」

「綺咲っ·····」

「なによ。謝る気?許さないけど」

「謝る。ほんとに悪かった。女ぶつとかまじないよな·····」

この寒空の中、十分反省したらしい。

仕方ないから許してあげるの。

気持ちが清々してて機嫌いいからね。

それにしても、世の中ろくな男がいない。

私の男運がただ悪いだけ?

「福見〈フクミ〉のとこ行ってたのか?」

「違う。瀬名、彼氏と旅行中だし」

「じゃあ·····」

「司暢くんのとこ」

「おまっ、何された!?」

「んー、抱かれてきた」

ぷっ。

ヒロの血相変わったんだけど。