-祈りの塔-

白の司祭「もうこれ以上はあなたについていけません」
王女「祈りの塔で生きることを諦めるのですか?」
白の司祭「森へと帰還すべきなのです」
王女「この祈りの塔は王国の民には必要なのよ」
白の司祭「祈りとともに生きるのですか?」
王女「そうです」

王女と白の司祭による剣戟。

白の司祭「王女よ。
祈りと王国だけが全てか?」
王女「わたくしはわたくしを疑ったことはない」

両者はいったん剣を置く。

王女「白の司祭よ。森とはそこまで良いものですか?」
白の司祭「そうです」
王女「ならば、わたしを倒しなさい!」
白の司祭「嫌です」
王女「ならば、星に祈るのです」

白の司祭は舞台中央へと歩く。王女退室。

白の司祭「これからどうすればいいのだろう」
と、合唱曲が響く。

機械仕掛けの神が登場する。

機械仕掛けの神「我々に祈るのです!」
白の司祭「・・・」(白の司祭は動作を止める)

王女入室。

王女「ああ、神よ。祈らせて下さい」
王女「白の司祭に王国の慈悲と神の赦しがあることを」

王女は静かに膝を折った。

-幕間劇-