はじめてあなたと出会ったのは、そうあの時。

今でも鮮明に思い出せる。


颯爽と私の目の前に現れて、

それはまるで…

まるで、本物の王子様のようだった。


クルッと私の方に向き直して

『大丈夫か?気を付けろよ。』

そう言って私にハンカチを渡してくれた。

綺麗な顔に透き通る声、

見ず知らずの人を助けてくれる優しさ、


私が恋に落ちるには、容易い出来事だった。