〈学校行ってくる〉 事が終わると茉莉は涙目のまま制服を急いで着て、部屋をでた。 1回も俺と目を合わせなかった。 ……嫌われたな、俺。 制服を着ながらそんなことを思った。 「なんで俺、無理やり……」 ……~っ まぶたから熱い雫が溢れて、そのまま頬を伝った。 ――満たされたかった。 体じゃなくて心が満たされたかった。 茉莉の声が聴きたかった。 茉莉に愛されたかった。