チュン チュン


なんの種類か分からないけど、朝によくきく鳥の声が空に響く。


ベッドのすぐ近くにあるピンク色のカーテンの隙間のからは、わずかに朝日が差し込む。


その朝日が目元を照らし、眩しくて反射的に目を開けた。


と、同時くらいに


~♪


ケータイのアラーム機能によって、無機質な音が部屋中に鳴り響いた。


まだ鉛のようなまぶたをこすりながら、上半身を起こし、音が流れたケータイを手にとる。


ケータイの時計機能は6時15分と表示。


「そろそろ家に帰って学校に行く準備しねぇとな」


遅刻してしまう。


急いでベッドからでると、布団にくるまって寝息をたてる女の髪を1回だけ撫でて、起きていないのを確認し、黙って部屋を出た。