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3-僕に気付いて…
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「嫌…嫌……嫌…」
深夜0時。
「来ないで来ないで来ないで……」
ベッドに横たわる女1人、真っ暗な部屋の中には誰もいない。
身体が動かないのに目は開いている。
ドクンドクンと激しい動悸。
吹き出す大量の汗。
何度も言おう。この部屋には女1人しかいないのだ。
だがそれは他人から見たらの話しで女の目にはしっかり“視えていた”。
「…やめてぇ……」
壁や床さらには天井から伸びる腕。中には半身だけ身体を突き出して女の方へ腕を伸ばす者までいる。
-あ''ぁ''……あ''ぁあ''ぁ''……。
低い唸り声。その声と共にどんどん女の部屋は人人人で溢れ出してくる。
-私が…私が何をしたって言うの!?
幽霊達は毎晩女の元へこの時間に現れるのだ。
その理由は女にはさっぱり分からなかった。
それも仕方ない事で何故なら幽霊達とは一度も面識がなかったからだ。
-あと少し…あと少しだけ頑張れば朝になる。お願い一刻も早く時計の針よ素早く回って!!
普段ならそう心の中で強く念じているうちに時間より早く疲れて、知らぬ間に眠りについて朝になっている。
今日も、今日もいつも通りそうなるはずだった。
はずだったのに何故か今日は目が冴えきって全く眠れない。-どうして!?
「嫌だ……助けて……」
冴えきってる分いつもより幽霊達の顔がはっきり視える。視たくなくて えいっと視線を横に逸らしたがそれが逆に失敗だった。
ケータイ小説 野いちご
死神探偵小早川曼は今日も。
3・僕に気付いて…
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