ケータイ小説 野いちご

死神探偵小早川曼は今日も。

最終章・しょうめんは貴方!・前編




❉┅❁⃝┅❉・*˚̩̥̩͙*・ ̥̩͙̩̥・*˚̩̥̩͙*・ ̥̩͙̩̥・*˚̩̥̩͙*・


最終章-しょうめんは貴方!・前編


*˚̩̥̩͙*・ ̥̩͙̩̥・*˚̩̥̩͙*・ ̥̩͙̩̥・*˚̩̥̩͙*・❉┅❁⃝┅❉・



- 一緒に行こうよ。

まさかこんな事になるなんて思ってなかった。曼の言う事はやっぱりいつも間違ってなかったと改めて気付いた時には、カヨの姿は化け物へと豹変して気付けばソラは何処かも分からないだけでなく周りが見えない真っ暗闇な場所へと追い込まれてしまっていた。

「や、やだ…やめてよっ……カヨッ!!」

「フシャーッ!!」

ソラに付いて来ていた黒猫がソラを守ろうと近寄って来る霊達に向かって毛を逆立てて威嚇した。

-そうそう一緒に行こう?

-私たちと楽しいことしよう?

-こっちにおいで。

重なって聞こえるたくさんの声が、たくさんの腕が、ソラに向かって誘うように伸びてくる。


➖あーそびーましょー。


もう誰の声か分からない一際大きな声にソラは「わああぁーっ!!」と泣きながら耳を塞いで蹲った。

「ソラーッ!!」

曼の声が聞こえてソラは目を開いた。

「っ曼兄ーーっ!!」

最後の力を振り絞ってカラカラの声でソラは思いきり叫んだ。

「曼兄!ここだよ!ここに居るよ!!助けてーっ!」

-ソラ、一緒に行こうよ…?

カヨがゆっくり近付いてくる。

嫌だ嫌だ嫌だ!!ソラは両腕で自分の身体抱きしめながら「助けてーっ!」と何度も泣き叫んだ。

腕が伸びてくる。もうだめだと瞼をギュッと閉じた瞬間、カヨの力で開かなくなっていたはずの地下室の抜け道用のドアが勢いよく開いて曼が入って来た。

「ソラッ!」

「曼兄ーっ!」

ソラは顔を涙と鼻水でぐしゃぐしゃにして曼に飛び込んだ。

「はぁ、はぁ…無事で良かった。頑張ったな」

「わあぁ〜んっ!うあぁあ〜んっ!!」

泣きじゃくるソラを曼は強く抱きしめてやった。

「おやぁ?初めて会う顔ばっかさねぇ…埃臭ぁて汚らしいったらないわぁ……あら、バンバンこないなとこにおったん?随分探したでぇ?」

「にゃあ〜ん♡」

黒猫ことアオイのペット-バンバンは嬉しそうに返事(?)するとひょいっとアオイの肩に乗っかった。

口元を手で隠しながら曼の後にゆっくりやって来たアオイは地下室に居る霊達を見廻してくすくす笑うと「地獄へお行き」と言って一瞬でそこに居た大人数の霊を地獄へ叩き落とした。

そうして中間にいた恐ろしい姿化した小さな女の子を視ると「あんたがカヨちゃん?」としゃがんで笑みを浮かべて尋ねた。



< 282/ 417 >