部屋に戻ってから
みんなに迷惑をかけてしまってる自分が
嫌になる…
でも、今日は本当に
具合が悪い。

靴を脱いで部屋へ上がる…
何かが違う…
何の匂い…
嗅いだことのある匂い…

気付いた時には、遅かった…

あの人のタバコ…

『おかえり、あかり』

『な、な、んで…』

恐怖で動けなくなる…

『あっれ~、知らなかった?
俺、鍵作れんの。』

元旦那、翔太…
この人が怖くて私は逃げた…
今、この場に歩夢がいなかった事だけが
救いかな…

『なぁ、お前、隣の奴と
付き合ってんの?』

『と、隣…?』

『とぼけても、無駄。
お前、昔から嘘が下手だよな。
で、分かってるよね?
隣の奴にケガさせたくなかったら
俺の言う通りにする事』

『あと、俺さ
お前が居れば何もいらないから
歩夢は施設にでも、いれよーぜ
子どもなんて、邪魔だろ?
俺、嫌いなんだよね』