法医学研究所の監察医、霧島藍(きりしまあい)は今日も仕事を終え大きく息を吐く。今日も不審死の遺体を解剖した。

家に帰ろうとした藍は、「霧島さん!」と呼び止められる。アルバイトで来てくれている医大生、河野大河(こうのたいが)だ。彼は藍に恋をしている。

「みんなで、どこかにご飯を食べに行きませんか?正人さんがおいしいお寿司のお店を知っているらしくて……」

春川正人(はるかわまさと)は、研究所の所長だ。

「行こうよ〜!今日は所長の奢りだってさ〜」

藍と同じく監察医の木下朝子(きのしたあさこ)が言う。正人の「えっ!?聞いてないよ!」という言葉は無視された。

「そうね、行こうかしら」

藍が微笑むと、大河は顔を赤くして「やった〜!」とガッツポーズをする。監察医の田中聖(たなかひじり)と朝子が「よかったじゃん!」と大河の背を叩く。

「いや、お金はみんなで払うんだよ?」

そう繰り返し言う正人を聖と朝子が引っ張り、藍たちは寿司屋へと向かった。