永遠は焦げ臭いにおいにベッドから飛び起きた。
慌ててキッチンへ向かうと少しけむたい。
「柚葉?」
永遠の言葉にキッチンにいた柚葉が永遠の気配に気が付いて真っ青な顔で振り返った。
「大丈夫か?」
「やっちゃった・・・」
流しの中には真っ黒ななべ。水にあたり蒸気が出ていた。
永遠は換気扇をまわしてリビングの窓を開けた。

柚葉はキッチンでじっと鍋を見つめている。
「一回座りな」
真っ青で今にも気を失いそうな柚葉の肩を支えながらソファに座らせ、永遠は脈をとった。
「横になる?」
永遠の言葉に柚葉は起きていることもつらそうに、ソファに体を横たえた。
「大丈夫?どこか痛む?」
永遠が柚葉に尋ねると柚葉は首を横に振る。
「ごめん・・・鍋・・・ご飯も・・・」
柚葉の言葉に永遠が微笑む。
「大丈夫」
永遠の言葉にも柚葉はショックを隠せない様子だった。