「女子バスケ部が無いぃぃぃぃ?!」

放課後の体育館。今は我らバスケ部が貸しきってる時間に、突如体育館外からそんな叫び声が聞こえてきた。

何だ？この声はどこかで聞いたことあるような…？

「いやいや、バスケ出来なきゃ学校来る意味無いんだけど⁉」

俺が首を捻っている間も叫ぶ声は止まらない。

…うん、これもしかしなくても妹、だよな？

何をやっているのか気になって、俺は体育館の出口に近づく。出口付近にはバスケ部の男子目当てで女子達が群がっていた。

俺が近づくと、女子達は黄色い歓声を上げて道を素早くあける。

「ありがとう」と微笑んで、ひょいっと体育館外を覗く。