「今日からここが私たちの家だからね」

そう言って母親が俺の背中をポンと叩いた。

母親の再婚で新しく家族になることになった人達がこの家に居るんだ。

【兒玉】と書かれた表札の前に立ち、ドキドキしながらインターフォンを押す。

ピンポーン、と聞きなれたインターフォンの音がしたあとに、ドタドタと階段を駆け下りる音が聞こえる。

多分、この家に元からいる子供達だろう。

母親に聞いたら、俺より何歳か年上だって言ってたけど……。

「「ようこそ、我が家へ‼」」

2つ重なった元気な声と同時に、玄関から茶髪で短髪の元気そうな男子と、

ちょっと赤っぽい茶髪で髪が肩まで伸びているロングヘアの優しそうな男が顔を出す。