朝7時半、ほぼピッタリの時間にインターホンが鳴る。


ピンポーン

「はーい。」

開け放たれた先にはちょっとだけ不機嫌な怜くん。

「おはよう、怜くん。」

「璃々、ちゃんと確認してから開けた?」

「ん?うん、だってこの時間は怜くんしか来ないよ?」

「璃々、わかってない。俺じゃなかったらどうするの?無用心に開けて、襲われたりしたら?」

「もう、怜くん、大袈裟だよー。」

「こら、璃々はもっと自覚して。こんなに可愛い子が目の前にいたら我慢出来ないんだよ、男は。」

ふふふ。

本当に怜くんてば大袈裟なんだから。

「怜くんこそ、新人研修でモテモテだったくせに。」

「モテてないよ。それに俺は璃々以外にドキドキしないし。」

こういうこと、ストレートに言っちゃうから困る。

いまだ慣れない。恥ずかしい。