ケータイ小説 野いちご

冬 -Domestic Violence-

第6章



第6章






捜査6課 神野シン
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「ヒデさん。こちら神野。」


『無事に解放されたようですね。』


「まったくアイツら・・。
何をあんなにイキリ立ってたんだよ。

署長さんが大慌てで駆けつけて話つけてくれた。

こっちの素性は明かしてないので安心してください。」


『私からも浜田署長には苦言を呈しておきました。

生活安全課と刑事課の、横の連携は取っておいて頂きたかったですね。』


「確保まであと一歩だったのになぁ・・。」


『済んでしまった事は仕方ありません。
また一から探しましょう。』








季節は冬になっていた。


ヒデさんの大部屋にコタツが出て、
二人して温々とミカンを食べながら、

“おでんの具は何が好きか”
なんて話をしながら・・


食べ物の好き嫌いは無いと思っていたヒデさんが、

『豆腐は好きですが、おでんの厚揚げだけは私は絶対に認めません』

なんて、よく分からんこだわりを聞いていた時に入った久し振りの応援要請。


琵琶湖の優雅さと綺麗さを改めて実感しながら、ここ滋賀県オオスカワ市に住む、

マダムの飼い猫“ビワリー”捜索。


ヒデさんのレクチャーを受けて、

今回は自分自身で地理的プロファイリングを初めて実践した。


それであの空き地までようやく追い詰めたってのに・・。


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