「ねぇ、蒼空。海波がまた笑える日は遠くないかもね。あの海波が
小城くんにあんなに気を許してるなんて、なんか、悔しいくらいだよ。」
「あぁ、さすがに小城には驚いたよ。俺と咲希に会った時にだって、
しばらく心を許してくれなかった、海波があんなに小城と話せるなんてな
俺も驚いたよ。」

ねぇ、海月。もしかしたら、海波のこと守ってくれる人が現われたかも
しれない。海月、海波の時間はあの時から止まったまま。海月だったら
今の海波に何してあげる?私は自分が無能で嫌になるよ。

今日だって偉そうに海波にあの時みたいに笑わなくなったって言ったけど
本当は私だって蒼空だってあの時から時間が止まったままだよ。
海月、あなたは本当に大きな存在だった。どうしたらあの時みたいに
みんなで笑える?私わかんないよ。蒼空だって海月がいなくなってから
少し暗くなったんだよ。前なら喧嘩して取り合ったプリンだって
今は譲り合いだもん。毎日に穴が空いたみたいにぽっかりした気分に
なるの。

海波、蒼空ごめんね。なんにもできない私で。