はるかに砂地が見える。

延々と砂地と礫が続く。

行商人一同はオアシス国家「朱雀」を目指して歩いていた。

スンガリ師は隣にいた護衛道中に話しかけられる。

「よお。
そろそろ夕方か。

わざわざ何で重い琴を持っているんだ?」と男。

「わたしの武器なんだ」

とスンガリ師は答えた。

「棍棒か?」「そういうことだ」

「なら今夜その棍棒で一曲披露してくれよ」

スンガリ師は鷹揚に頷いた。

「いいよ」

と数刻後。

「ここで野営か」

「キャラバンサライだな」

旅のリーダー、ラーメンは頷いた。

「そうじゃな。
ここで野営じゃ」とラーメン・・・