藤堂side


「なあ平助、どうしたんだよ」


「え?」


昼の巡察は、俺の率いる8番隊と、左之さんが率いる10番隊。


ハッと気づくと、左之さんの顔が目の前にあった。


「な、なんだよ左之さん…そんな顔して」


情けないほどに眉が下がっている。


「それはこっちが聞きてぇよ。お前、昼餉くらいからずっと元気ねぇだろ。なに考えてんだよ?」


元気がないわけじゃない…と思うけど。