ケータイ小説 野いちご

偽恋人からはじまる本気恋愛!~甘美な罠に溺れて~

第八章 シオンの憂鬱

水城さんと恋人同士になってからというもの、毎日のように仕事が終わったら顔を合わせて甘いひと時過ごした。優香に茶化されてもそれすらこそばゆくて顔がにやけてしまう。

長かった梅雨も明けて、今日も真夏の太陽がアスファルトを照り付けている。
水城さんが仕事でイタリアへ旅立つ当日、私は出社前に彼を空港まで見送りに行った。

――毎日電話する、できなくてもメールするから
――帰国したら、一日ずっと一緒にいよう
――シオンのこと、よろしく頼む、でも、無理はしないように。
――帰りが遅くなりそうだったら、うちに泊まってくれてもいいから。

ほんと、水城さんってば心配性なんだから……。
それに、私がイルブールの帰りにまたストーカーに襲われないかSPを雇って着けさせるとまで言い出す始末……。

それだけ水城さんに気を遣ってもらってるってことだよね。

嬉しくなって思わず笑みがこぼれる。

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