俺、駒城巡(クシロ ジュン)。
高校3年生。

朝、俺はいつも通り、隣の家に住む幼馴染であり彼女でもある狗羽兎和(クバネ トワ)と2人で学校へ向かっていた。

「ねえ巡。」

たわいない会話をしていた最中、ふと、兎和が俺の顔を見上げた。
綺麗な黒い瞳がじーっと俺を見つめている。

「ん?」

「巡…私のこと……好き?」

そう言った兎和は頬を赤く染めて俺から顔を逸らした。
ツヤツヤの長い黒髪の隙間から見える彼女の恥ずかしそうな表情がなんとも言えないほど可愛い。