「おい、何ぼーっとしてんだよ」 柾木の声で我に返った。 今日は文化祭本番の日。 今は準備中だった。 「わりー」 そう言って柾木たちと一緒に機材や材料をブースに運ぶ。 先生のこと、早く忘れてしまえたら楽なのに。 なんて思いつつ、この気持ちを忘れたくないとも思ってしまう。 俺は矛盾してる。