寒い冬の季節のある日、私はワクワクと胸を弾ませながら、調理室に入った。

今日は、私の大好きな調理実習の日。私は桃沢 梨香(ももさわ りか)。料理が大好きな高校2年生だ。ほぼ毎日、私が家族分の夕食を作るほど料理が好き。昼の弁当だって、私が作っている。

私は、指定された調理台で制服の上からエプロンを付けて手を洗う。そして、プリントを広げた。今日のメニューは、ハンバーグ。私の妹の大好物だ。それとにんじんのスープ。

私は班員が揃ったのを確認すると、玉ねぎを手に取った。皮を剥き、玉ねぎをみじん切りにする。

それをサラダ油を入れたフライパンの中に入れ、きつね色になるまで焼く。焼き終えた後は、それを放置して他の班員の様子を見た。

「…もう少し、薄く切れない?」

私は、雑に切られたにんじんを見つめて苦笑した。

「私が料理が苦手なこと、知ってるでしょ!?」

私の友達は、そう言って肩を落とした。私は「…どんまい」と友達の肩を叩いた。

「ねぇ、何か洗い物ある?」

同じ班の子は、私に問いかけて来た。私は「あー…じゃあ、これを頼む」と使った物を班の子に渡した。

「じゃあ、スープは頼んだよー」