「1、2、3、4」と小刻みに顧問の先生が指揮を振る。それに合わせ、耳に心地よく入ってくる、指揮と一体化したリズム、綺麗なメロディー、小刻みな連符……つい口に出た。「吹部に入りたい……」楽器経験もなかったし、音楽も成績が悪かったのに、気づけばこう言っていた。この時、私、篠崎小雪の吹部LIFEが始まったのだった。