第8章 






『それでは捜査会議を始めます。』


「よろしくお願いします。」


ヒデさんも同時に、平松刑事部長から電話を受けていたようだった。


あのお方とプライベートに番号を交換しているという事に改めて恐れをなしたが、

とにかく俺の勝手な判断と怒られることなく、俺達は机を挟んで向かい合う。



『まず、堺班からの情報です。

西平は裁判で宣言した通り、
完全黙秘を続けています。

“死刑判決を覆すまでは何も喋らない”と固く口を閉ざしているようです。』


「俺が拘置所に乗り込んで吐かせてやりましょうか?」


『いずれ直接対決してもらう時がくるでしょうが、

無防備で行っても堺班のように返り討ちにあうと思うので、

まずはこちらも武器を身につけましょう。』


「・・了解・・・。」