「ふふ、うふふ」
どうしよう、うれしすぎて勝手に口元がゆるむ。
「か、叶ちゃん……どうしたの? ちょっと不気味だよ、その笑いかた」
学校から二駅先のあたしの地元の有名なパフェ専門店で、咲彩と向かい合って座る。
ここのクリームチーズパフェはお店の看板メニューで、グルメ雑誌にも取り上げられるほど美味しいと大人気。
パフェの中のスポンジやケーキは全部手作りで、生クリームやソフトクリームにもこだわって作っているという逸品だ。
さらには直輸入しているマスカルポーネチーズを使用しているのが最大の売りなんだとか。
「うーん、美味しい」
特に濃厚なチーズの味が生クリームと絶妙にマッチしていてすごく合う。
もう何度食べてるかわからないけど、ここのパフェはいつ食べてもすごく美味しい。
長い髪を耳にかけて、さらにパクパクと柄の長いスプーンを口に運ぶ。
「叶ちゃん、なんだかいつもより大人の色気が増してるよ? フェロモンが出てるというか、美人オーラがすごいっ」
「ふふ、そう?」
「なにかいいことでもあった?」
「それはヒミツ」
「えー、気になる!」
「ふふ」