「それで、小蔦も同窓会に行くことにしたの?」

「そうなんです。同窓会って男の人もいるから今まで行ってなかったんですけど……久しぶりに会える子が多いので、どんな風になってるか楽しみです」

本当は散々からかったり虐めたりしてきた男の子達も来ることを思うと、とても気が重かったのだけれど。
それでも智大が傍にいてくれると言ってくれたので、勇気を出して行ってみようと思えたのだ。

「小蔦がこんなに行動的に動けるようになれたのも、旦那さんのおかげなのかしら?」

「そ、そうですね……」

目を細めてニヤニヤと笑いながら言う先輩に明らかなからかいの色が見えているのが分かり、藍里は微かに頬を染めた。

「やっと小蔦が幸せそうにしてるのを見れて私も嬉しいわ。前は無理して強がってばかりだったものね」

「……ご心配おかけしてすみませんでした。今はもう、本当に大丈夫です。無理はしないって主人と約束しましたから」

前までは笑顔を浮かべるのも辛いことの方が多かったけれど、今は自然と笑えている。
それもこれも全て、良いことも悪いことも智大が影響しているのがとても不思議な感じだった。