ケータイ小説 野いちご

悪役令嬢は断罪イベントをエンジョイしたい

「ーーーーーーお前はこのアリア嬢をいじめていたと」

 涙ぐむ令嬢。
 それをかばうかのように立ち、わたしを睨む凛々しい王子。
 静まり返ったパーティー会場。

 ……あの、ちょっと待ってくれませんか?
 さっきから頭がなんか痛いんですよね。ガンガンして、もう話をまともに聞いていられないんですよ。
 ……パリン。

 何かが割れるような音がした。
 それを合図にするように、変な記憶がわたしを飲み込んでいった。
 それらは……前世の記憶。

 この世界は乙女ゲームの世界で、わたしは悪役令嬢。
 わたしはお兄ちゃんの車でお兄ちゃんとドライブしていて交通事故にあって死んだこと。
 そういう情報がいっきに流れ込んできた。

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