「とりあえずアンタは松田に診てもらいなさい」 そう言って、いつか来たような松田がいる診察室に連れていかれた。 「入るわよ」 照彦は律儀にドアをノックし、扉を開けると中から、 「忙しいってのに…」 白衣を着た長身の黒髪男が沢山の書類が乗っかった机に忙しそうに目を通していた。 「悪いわね、こっちも急ぎではないんだけど。色々と事情があるのよ」 事情って何だよ… 「知るかよ」 …たしかに。