「澪〜」


あそこで満面の笑みで私に手を振るのは、私の彼氏である蒼。


蒼は、なんてゆーか、いつでもすごい笑顔だし、かまってかまって?みたいな感じ。


世でいうわんこ系男子?ってやつかな?


一方私は、素直になれず、私より蒼のが可愛いじゃんか…なんて思うのは日常茶飯事。


だからね、今日は、ちょっと頑張ってみようかなって、思ってるんだ。


いつもは絶対言えないけど、蒼のこと、大好きだから、ちゃんと好きって言おうと思う。


「蒼もう帰れる?」


「帰れるよ〜澪も?もー帰り?」


「うん。帰ろ?」


「あー、ちょっと待ってて?荷物教室に置きっぱだから取ってくる!」


「あ、私も行く…」


「え?いーよいーよ大変じゃん階段登るの〜ってか珍しいね?澪が一緒に行くって笑かーわい。じゃあ、行ってくる!!」


「〜っ///」


言い逃げ…ずるい。


あーやって蒼はどんどん私の事好きにさせてくのに。


私だって、言うもん、蒼に好きって…