『しばらく忙しい日々が続くので帰りは遅くなります

食事は外で済ませてきますので先に寝ていてください』

…これでいいか。

内容を確認すると、宇奈月さんにメッセージを送信した。

会社から少し離れたところにあるカフェのチェーン店に、私はいた。

「本当は、別に忙しくも何ともないんだけど…」

私は息を吐くと、アイスティーをストローですすった。

宇奈月さんにキスをされて、自分の気持ちに気づいてしまったあの日から、私は彼と顔をあわせるのが怖くなった。

まだ宇奈月さんが起きていない朝早くに家を出て、24時間営業のファーストフード店で朝食を食べながら時間を潰してから会社に向かい、わざと夜遅くまで残業をしてから彼と顔をあわせる前に帰ってから寝る…と言う生活だ。