「みんなは知らないよ。お兄ちゃん、私は自分で話す勇気がない。お兄ちゃんが話してくれる?」



「いいのか?」



「うん。」



「じゃぁ、話す。
あすかは2年付き合ってた子がいた。その子は俺らの後輩だ。でもそいつはもう1人と付き合ってた。1年間も。それに、気づいたのはあすか本人だった。」



そう、私はお兄ちゃんたちの後輩グループの人と付き合ってた。



彼は、お兄ちゃんと仲が良かった。



そんな彼はよく家に遊びに来ていて、次第に私は惹かれていった。



付き合うことになって、楽しかったし、幸せだった。



でも、お兄ちゃん達主催のイベントに出て、私がspadeの楽屋に行く途中で見てしまった。



彼と、モデルの子がキスしていたのを



楽屋に行かず私は1人で家に帰った。



其の夜、お兄ちゃんにすごく心配をかけた、、



お兄ちゃんは彼も必死に探してくれたと言っていた。



「それで、あすかに電話がかかってきて、俺のとこにも来たら良かったのにって。で、珍しくあすかが激怒した。それで別れたってわけ」



「それって、最近熱愛報道が出てたあいつか?」



「そうそう。だから、たとえメンバーでも、心配なんだ。」



「そんなことがあったらそりゃ心配だよな。遼心配すんな。俺が絶対あすかちゃんのこと幸せにするから。」



「信じたいのはやまやまなんだけど。」



「そうだよな。兄としては心配だよな。あすかちゃんはほんとにいいの?」



「私は、賭けてみたいんです。雅さんに。」



「賭ける?」



「はい。私は恋愛経験もそんな感じだから、正直愛が何かわかりません。でも、雅さんとなら見つけれる気がして。」



「あすか……」



「遼。お前の妹だ。お前がきちんと言わなきゃ。」



「あぁ、そうだよな。雅。もし、俺の世界一大事な妹を泣かせてみろ。お前の命はないと思えよ。」



「お兄ちゃん…」



「遼…」



「これって、成立?」



「じゃぁ、俺遼のことお兄さんて呼ぶのか?」



「そこまでしなくてもいいんじゃね?な、あすかちゃん!」



「そう、ですね。」



「あああああ!俺のあすかが……!!!!」



「いつかはこういう日がくんだよ」



「な!隼人!」



「だな、あきらめろ遼」



「あすかがぁぁぁぁぁ!!!」