「あ、あのー....律くん?」


「........。」



冬哉くんと倉庫まで帰ってきて、きちんとお金も返して。



───そこまでは、よかった.....はず



どこで間違えたの.....!?


隣には、眉間にシワを寄せて、ふんっとそっぽを向く──律くん。



幹部室のドアを開けた瞬間、冷たいオーラを纏った津くんに、無言で腕を引っぱられて、ソファーに座らされて。


話しかけても、オール無視。



き、まずい....気まずすぎる!


そもそも、律くんの不機嫌な理由もわからない。



キョロキョロ、ヘルプの視線を送れば、駿くんが、にへら~とした笑顔でかけよってくる。



きゅ、救世主.....!!


と、安心したのもつかの間。



「おーい、律。そろそろ機嫌直せって~。いくら、冬哉に未桜ちゃんの初めて奪われたからって」



「.....は、初めて?」