グッ、と力の入る煌の腕を抑えた。

ダメーーーーっ。

どんな理由があっても、先生を殴っていい訳無い。

「何?
殴らない訳?あー、生徒が先生殴ったらやばいもんな?
それで、ゆあの側に居れられ無くなったら、大変だもんな」

先生は、ずるい。
わかって居て挑発する。
意地悪に笑う先生に、次第に募る不満。




「私は、先生を絶対好きになりません!」





怖くする先生なんて、私は絶対に好きにならない。


「へ〜〜、それは落とし甲斐があるな。
可愛いなっ。
強気なとこも、全部。
ゆあは、優しいのが好きなんだもんな?」

誰の入れ知恵!?
と、言うかーーーー、優しいのが好きって会話は。

「俺が言ったの、鵜呑みにするなよ。
だいたい、ゆあにはまだキスしたこと無いから、キスしたら許さないからっ」




煌の言葉に、ニヤリ、と笑う先生。
「わかってましたけど、何か?」

ニヤリ、と笑う先生は確信犯だ。