ケータイ小説 野いちご

【完】俺の隣にいてほしい。

*彼女が知らない俺の話【side 椿】

――こんな偶然、あるのかよって思った。


俺が南女の女たちに追い回されて逃げている時にぶつかったのは、花園学園の制服を着たあの彼女だった。


顔を見た瞬間ビックリして、心臓が止まるかと思った。


うっかり俺のスマホを踏んづけて画面を割ってしまった彼女は、泣きそうな顔をしながら俺に謝ってきた。


『弁償しますから許してください』って。


俺のことを怒らせてしまったと思ったのか、相当ビビっている様子だったけど、俺はすぐにスマホを壊されたことなんて、どうでもよくなってしまった。


彼女と話すきっかけができたことが、ただ嬉しくて。


これはチャンスだと思った。


仲良くなれるチャンスだと。




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