タネをまく人。



ここはアーシュベルク王国の王都。

ティモテ王女はめくっていた本のページを閉じました。

「もしも計算機が資源分配を最適化するなら、それは文字を自動的に組み立てる本となるでしょうね」

とティモテ王女。

王宮には蒸気エンジンで動く計算機がありました。
雇用・予算・事故・事件。

あらゆるものの情報が資源分配され、最大幸福の舞台とされます。
蒸気エンジン計算機で資源分配を行う、そこでは「利己主義」は起こり得ないのでした。