もしもあたしのせいだったら?


そんな気持ちは徐々に膨らんで行き、居ても立ってもいられなくなった。


あたしは1人トイレの個室に入ったまま、《願いなか卯チャット》で知り合ったユーキちゃんにメッセージを送っていた。


《チホ:ねぇ、1つお願いがあるの!》


《ユーキ:なに?》


《チホ:もう知ってると思うけど、○○町が大変なことになってるでしょ? 実はあたしが今いる町なの》


《ユーキ:え、うそ!?》


《チホ:本当のことなの! 証拠が欲しかったら、窓から見た景色の写真を送ってあげる! だから信じて!》


《ユーキ:……そこまで言うなら、信じるよ。それで、お願いってなに?》


《チホ:あたしは平気! 願い叶うチャットに、町の現象を止めてって書きこんで欲しいの! もしかしたら、あのアプリが原因でこんなことになったのかもしれなくて……》