楽しかった長期休みも終わり、新学期を迎えた。
教室で再会を喜ぶみんなの弾む声を聞きながら、読書を続ける。
「ひなたちゃん、おはよ」
高校生になって仲良くなった沙奈ちゃんに声をかけられて、私は本を閉じた。
座ったまま沙奈ちゃんを見上げる。
「おはよう、沙奈ちゃん。久しぶりだね」
「久しぶり。これ、夏休みのお土産」
「ありがとう」
沙奈ちゃんのお土産を受け取って、読んでいた本と一緒にリュックの中に入れた。
「ひなたちゃんは夏休み何してたの?」
沙奈ちゃんは私の前の席に座った。
「んー……図書館行ったり、家の中で本読んだり……かなあ」
「……相変わらずの本好きだね」
私は照れ笑いを浮かべる。
本は面白くて、違う世界に連れて行ってもらえるような気がして、好き。
でも、それは本だけじゃない。
ドラマも漫画もアニメも。
物語すべてが好き。
「どう?気に入ったのはあった?」
「うん。今回は恋愛ものでね、ちょっと切なくて。でもそこがよくて、それから……」
「ストップ、ストップ。それ、長くなるやつだよね?」
沙奈ちゃんに止められて、頬を膨らませる。
沙奈ちゃんは私と違って、読書が苦手。
他人の好き嫌いに私が言えることは何もないけど。
少し興味を持ってくれたらいいな、と思う。
教室で再会を喜ぶみんなの弾む声を聞きながら、読書を続ける。
「ひなたちゃん、おはよ」
高校生になって仲良くなった沙奈ちゃんに声をかけられて、私は本を閉じた。
座ったまま沙奈ちゃんを見上げる。
「おはよう、沙奈ちゃん。久しぶりだね」
「久しぶり。これ、夏休みのお土産」
「ありがとう」
沙奈ちゃんのお土産を受け取って、読んでいた本と一緒にリュックの中に入れた。
「ひなたちゃんは夏休み何してたの?」
沙奈ちゃんは私の前の席に座った。
「んー……図書館行ったり、家の中で本読んだり……かなあ」
「……相変わらずの本好きだね」
私は照れ笑いを浮かべる。
本は面白くて、違う世界に連れて行ってもらえるような気がして、好き。
でも、それは本だけじゃない。
ドラマも漫画もアニメも。
物語すべてが好き。
「どう?気に入ったのはあった?」
「うん。今回は恋愛ものでね、ちょっと切なくて。でもそこがよくて、それから……」
「ストップ、ストップ。それ、長くなるやつだよね?」
沙奈ちゃんに止められて、頬を膨らませる。
沙奈ちゃんは私と違って、読書が苦手。
他人の好き嫌いに私が言えることは何もないけど。
少し興味を持ってくれたらいいな、と思う。