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日曜の朝は快晴。

絶好の心中日和だった。

といっても、心中日和が本当はどんなものかは謎。

じとじとの雨とかのほうが絵的には似合うのかもしれない。

でもプチ家出して遊んでからという私たちの計画には、これ以上ないくらいにピッタリの空模様。

自転車のペダルを漕ぐ音も弾んでいる。

こんな晴れやかな気持ちで死ぬなんて、少し前の私じゃ想像もできないな。

お父さんへの嫌な気持ちだとか、学校での嫌な思い出とか、そんなので頭の中をいっぱいにして死ぬより、絶対にこっちのほうが良い死に方だ。