「映画の主題歌ですか?」
ある日事務所に呼ばれて社長から伝えられた仕事に勇菜は瞬きをする。
内容は隆矢の主演する映画の主題歌を恋人である勇菜がいるShineに頼みたいと監督からの要望があったそうだ。
確かにお互い宣伝効果は抜群だろうけど、実力で勝ち取ったわけでもない仕事を果たして陽人が受けるだろうかとチラッと様子を伺うと、陽人は何やら考える素振りをしていた。
「……社長自らのお話ということは拒否権はほぼないですよね」
「そうなるな」
「ちなみに、うちのプロデューサーは何て言ってます?」
「“利用できるものは利用しましょう”と言ってたぞ」
社長は豪快に笑い、陽人は、プロデューサーがそう言うなら異論はないです。とあっさり承諾した。
誰よりもプロデューサーのことを尊敬している陽人はプロデューサーの意見を最も尊重している。
さっさと曲の内容について話し出す社長と陽人に勇菜は苦笑せずにはいられなかった。
「そうだ、今まで二人にマネージャーがついてなかったが今日からつけることになった」
「うわ、マネージャーってなんか芸能人みたいです」
「とっくに芸能人のはずなんだけどな……」
もっと自覚持て。と呆れた眼差しを向けられて肩を竦めると、勇菜は社長に呼ばれて入ってくる人物に目を見開いた。
ある日事務所に呼ばれて社長から伝えられた仕事に勇菜は瞬きをする。
内容は隆矢の主演する映画の主題歌を恋人である勇菜がいるShineに頼みたいと監督からの要望があったそうだ。
確かにお互い宣伝効果は抜群だろうけど、実力で勝ち取ったわけでもない仕事を果たして陽人が受けるだろうかとチラッと様子を伺うと、陽人は何やら考える素振りをしていた。
「……社長自らのお話ということは拒否権はほぼないですよね」
「そうなるな」
「ちなみに、うちのプロデューサーは何て言ってます?」
「“利用できるものは利用しましょう”と言ってたぞ」
社長は豪快に笑い、陽人は、プロデューサーがそう言うなら異論はないです。とあっさり承諾した。
誰よりもプロデューサーのことを尊敬している陽人はプロデューサーの意見を最も尊重している。
さっさと曲の内容について話し出す社長と陽人に勇菜は苦笑せずにはいられなかった。
「そうだ、今まで二人にマネージャーがついてなかったが今日からつけることになった」
「うわ、マネージャーってなんか芸能人みたいです」
「とっくに芸能人のはずなんだけどな……」
もっと自覚持て。と呆れた眼差しを向けられて肩を竦めると、勇菜は社長に呼ばれて入ってくる人物に目を見開いた。