「女子2人は米洗いと野菜切るのお願いしてもいいかな?俺たちは肉切るのと炒めるのやるから」

「了解〜」

「わかりましたっ」

同じグループになった他校の畑中くんに指示してもらって彼と同じ学校の前田さんと私はそう返事をする。

「一番美味しいカレー作ろ!ね、小山さん!」

「えっ、あ、うんっ」

突然私の肩を掴んできた前田さんに若干驚きながら返事をする。

こうやってフランクに話しかけてきてもらえるとは思えなくて。

「じゃあ、2人ともよろしくね」

希夜くんはそう言って私に少し笑いかけてくれくれると、畑中くんと調理器具を取りに行った。

「あ、私、材料とってきます」

「おっけー!お米洗っとくね〜」

前田さんの声に頷いてから、材料を取りに向かう。

よかった、畑中くんも前田さんもいい人そうで。
しかも、グループにはちゃんと希夜くんもいる。

ホッと安心しながら、材料の置かれた大きな台カゴにグループごとに分けられて入った材料を、カゴごと手に持つ。

他の人たちともちゃんとコミュニケーションとれるようになれたらいいな。

せっかくの研修だもんね。