翌日の朝、慌ただしい足音が聞こえてきてあたしは目を覚ました。


窓の外からは朝日が差し込んできている。


ナイトテーブルに置いてあるスマホで時間を確認すると、朝の6時半だった。


あと30分は眠れる。


そう思って再び目を閉じた時、部屋にノック音が聞こえて来た。


閉じた目を開けて「なに?」と、ドアの向こうへと声をかける。


「愛奈、起きてるの?」


母親の声に、あたしはリモコンで電気をつけた。


「起きてるよ、どうしたの?」


「入るわよ」


そう言ってドアを開けて入って来た母親は、どこか青ざめた顔をしている。


「なに?」