ケータイ小説 野いちご

年下の生意気な奴に懐かれました。

〈8〉好きなのはキミだけ。


12月に入ると寒さは増して登校する時間が憂鬱に感じてしまうそんな朝、上履きを取り出そうと下駄箱を開けるとーー

「………え?」

そこにはラブレターのようなものが入っていた。
それも差出人不明の。

……間違えて誰かがわたしのところに入れちゃったとか?それとも罰ゲームかなにか?

「菜穂、おはよー」

そう言いながらわたしの傍にやって来た柚子がそれに気づいて大きな声を上げる。

「ちょ…、し、静かに!」

わたしの制止なんか完全無視で、ラブレターに興味津々な柚子は「誰から?」と何度も聞いてくる。

差出人不明な事を伝えると「恥ずかしかったんじゃない?」と言った。

「…いや、まさか。わたしなんかに書く人なんていないから」

あり得ない。どう考えたっておかしい。
きっと下駄箱を間違えたんだよ。

そうじゃなきゃ困る。
……嫉妬深い彼のことだ。この事を知れば「何で」って質問攻めされる。

それだけは何としても避けたい…。

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