ケータイ小説 野いちご

年下の生意気な奴に懐かれました。

〈7〉小さなモヤモヤ。


休み時間。
柚子がわたしの机の前に来た。

「菜穂ってさ、自分から結城くんのところに行くって事しないよね」

その言葉が図星すぎて黙っていると、さらに柚子は言葉を続ける。


「それじゃあ愛想尽かされちゃうよ?」

「え…。」

「だって、菜穂から結城くんに会いに行かないって事はそれだけの気持ちなんだって思うじゃん」

柚子の言葉に固まってしまう。

わたしが会いに行ってないというのは、そういう意味に捉えられてしまうという事……?

ポカンと魂が抜けたように固まっているわたしにさらなる追い討ちをかける。

「結城くんに捨てられても知らないよ!」

恋愛経験者の柚子。
恋愛初心者のわたし。

どちらの言葉が信用できるかなんて、すぐに判断できる。

「……き、教室行って、みる…!」

柚子の言葉に後押しされたように、焦る気持ちを抱えながら海斗くんがいる1年の教室へと向かう。

廊下を歩いて、階段を下りて、1年がいる教室へと向かう、その足取りはとても重たく、ドキドキと緊張が加速する。

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